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■近未来が舞台
今からそう遠くない未来。地球は生物が住むには過酷な環境となり、人々は新たな天地を求め恒星間移民を始める。一方で、地球を再び生命あふれる星へと再生させるための「カンブリア・プロジェクト」も進行していた。少年ヴィンスと少女ハナは、テスター・ピカイアとともに地球再生の鍵 “ロスト・コード” を求めて次元調査のため5億年以上も前のカンブリア紀の海へ向かうが……。
■キーワードは “バイオミメティクス”
ヴィンスとハナが調査時に使うのが「バイオミメティクス・スーツ」。“バイオミメティクス” とは「生物模倣」といった意味で、生物が進化の過程で得た優れた機能や形態を模倣し、工学や医療など様々な分野へ応用することを指しています。例えば、身近なところではいわゆる「マジックテープ」。くっつけたりバリバリと剥がしたりできるあれは、野山を歩いた時に服についてくる「ひっつきむし(ゴボウの実)」からヒントを得て作られたものです。また、サメの体の表面のつくりを研究することで競泳水着が改良されたり、蚊に刺されても痛くないことから「痛くない注射針」が開発されたりと様々なところに生物の機能・形態は利用されています。
『ピカイア!』では、この “バイオミメティクス” の視点から古代の生物を取り上げ、生物がたどる進化の面白さ、そして多様性の大切さを伝えていきます。
■「生命大躍進」の一環
『ピカイア!』は昨年(2014年)3月29日にEテレで単発番組として放送されています(4月3日に再放送)。今回の放送ではさらに規模が拡大し、夏に放送されることになっている続編も含め、全13話が予定されています。アニメーション部分の制作は、『黒子のバスケ』のProduction I.Gと『ポケットモンスター』のOLMが担当。アニメと同時に英国自然史博物館のアンドリュー・パーカー博士による解説も含まれ、子供から大人まで興味深く見ることができ、しかも理解しやすいよう構成されています。
2015年は、日本でラジオの放送が始まって90周年の年。NHKではこの「放送90年」を記念する様々な企画を行いますが、その中の一つとして生命の進化を追う『生命大躍進』があります。東京・国立科学博物館をはじめとして名古屋、愛媛などを巡回する展覧会のほか、放送の分野でも関連番組が予定されており、今回の『ピカイア!』の放送もその一環として位置づけられています。
《参考リンク》
◆NHK 生命大躍進
◆NHK「ピカイア!」番組サイト
◆Production I.G-作品紹介「ピカイア!」